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飯伏幸太とケニーオメガの青春群像劇はプロレスファンの胸を一杯にする

 

2018年1月28日に開催された新日本プロレス北海きたえーる大会は、私をはじめとするDDTプロレスファンにとって懐かしく、待ち望んでいた光景がありました。

かつてDDTで生まれ、日本のプロレスシーンを席巻した名タッグチーム「ゴールデンラヴァーズ」の飯伏幸太とケニーオメガの二人が、再びその手を取り合ったのです。

 

飯伏幸太とケニーオメガの青春群像劇は、なぜここまでプロレスファンの胸を一杯にさせてくれます。

カップヌードルのCMより「アオハルかよ」なのです。

 

飯伏幸太とケニーオメガの過去を振り返りながら、ゴールデンラヴァーズの今後について述べたいと思います。

飯伏幸太とケニーオメガは似た者同士のふたり

飯伏幸太とケニーオメガ、二人のプロレスの原点は「過激なプロレスごっこ」です。

飯伏幸太は学校の柔道場や校庭で受け身、それも危険な垂直落下系の受け身を練習するだけでなく、プロレスごっこを披露して級友からの喝さいを浴びています。

ケニーオメガは積もった雪での受け身から始まり、家の庭などでプロレスを行い、ショーとして成立させています。

 

そんな似た者同士のケニーオメガと飯伏幸太が初めてリング上で相まみえたのは、2008年8月、DDT新木場大会でのことでした。

ケニーオメガが飯伏幸太に喧嘩を売る形で実現し、のちに伝説となるこの試合は、DDTのシングルマッチとしては珍しい3本勝負で行われました。

1本目は路上にまいた椅子の上にみちのくドライバー2を決めたケニーが勝利。

2本目は机に乗せたケニーに自動販売機の上からフェニックス・スプラッシュを放った飯伏が勝利。

3本目はようやくリングに戻ってケニーの後頭部にバズソーキックを決めた飯伏がとり、2-1で飯伏幸太の勝利となりました。

 

初対面、初対決にもかかわらずこの試合が伝説とまで言われるようになった理由は、この二人が似た者同士であり、初回から手が合い、過激な技の応酬になったからに他なりません。

この後、ケニーと飯伏は言葉が違いながらも意気投合し、コールデンラヴァーズを結成します。

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ケニーオメガと飯伏幸太「親友より先に行くために」

ケニーオメガと飯伏幸太のタッグ「ゴールデンラヴァーズ」は新日本とDDTを席巻します。

当初は飯伏とケニー両方と仲がいい中沢マイケルの通訳を介してコミュニケーションをとっていた二人ですが、ケニーが日本語を猛勉強し、飯伏とケニーは二人でもコミュニケーションをとれるようになります。

 

飯伏幸太とケニーオメガは親友となり、対角線で向かいあうことは無くなりました。

親友でありながら二人はお互いにライバル心を持ち、飯伏が新日本のジュニアヘビーのタイトルを取れば、ケニーは全日本のジュニアヘビーのタイトルを取るというように互いに切磋琢磨していきます。

 

しかし、ケニーオメガにはどうしても手に入らないものがありました。

それは飯伏幸太に送られるファンの喝さいです。

 

2012年8月に飯伏幸太とケニーオメガは日本武道館で、DDTの最高王座「KO-D無差別級」タイトルをかけて戦いました。

そこでケニーが感じたのは、どれだけ日本語が流ちょうに喋れても、どれだけ過激なプロレスをしても、日本人が応援するのは日本人ということでした。

 

普通に考えればそれはどこの国でも当たり前のことです。

ただ、ケニーオメガはそれまで日本人と同化しようとしてきただけに、この事実がこたえたのでしょう。

 

ケニーオメガはこれまでと違う方向からファンの支持を得るために新日本プロレスに入団し、ギミックを変更します。

こうして生まれたのが現在の「ザ・クリーナー」としてのケニーオメガです。

 

飯伏幸太がDDTと新日本プロレス2団体所属の重圧からトップ戦線を離れている間に、ケニーオメガはヒールとしてファンの支持を集めていきます。

飯伏も成し遂げなかったIWGPインターコンチネンタル王者、US王者獲得や外国人として初のG1クライマックス優勝を果たしました。

 

積み重ねた実績と、ケニー自身にだけ送られるファンからの声援は、ケニーオメガの中にあったモヤモヤした思いを解消させたのではないでしょうか。

だからこそ、新日本プロレス移籍後に交わらなかった飯伏幸太とケニーオメガの道がまた交わろうとしているのだと私は考えます。

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ゴールデンラヴァーズのリスタート

 

飯伏幸太とケニーオメガのDDT時代の関係は、個人的には学生時代の親友との関係と重なります。

昔散々一緒にやんちゃをしながらも、お互い様々な思いから一度違えた道。

 

現実世界ではその道が再び交わることはあまりありませんが、プロレスではこうしてあり得ます。

プロレス界は「ネバーセイネバー」、ありえないことはないのです。

 

週刊プロレスで飯伏幸太は

いままでのゴールデン☆ラヴァーズっていうのは一旦ゼロになって、新たにリスタートですよね。

どこに属するとかは、ボクには関係のないことなので。どこにいても自分は一人で、どこにも属していないので。

出典:週刊プロレス2018年2月21日号

と語っており、リング上での飯伏幸太とケニーオメガの関係がかつての親友に戻るのか、それとも別の何かに代わるのかは分かりません。

 

ただ、二人をみれば自分の青春時代を追体験させてくれる。

そのような気がしてなりません。

 

2018年2月24日には、飯伏幸太とケニーオメガの二人がタッグマッチでリングに上がります。

飯伏幸太とケニーオメガの青春群像劇は、私たちプロレスファンをどこまで胸いっぱいにさせてくれるのでしょうか。

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